小児無呼吸に対する手術の夜尿への効果
書誌事項
- タイトル別名
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- The efficacy of adenotonsillectomy on nocturnal enuresis for children diagnosed with obstructive sleep apnea
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説明
睡眠時無呼吸のためアデノイド切除・口蓋扁桃摘出術を行った小児に対して治療前後の夜尿の変化を後ろ向きに検討した.対象は2011年から12年間に終夜睡眠ポリグラフ検査で閉塞性睡眠時無呼吸と診断された2から11歳(平均4歳9ヵ月)の小児で,手術前後に行っているアンケートを用いて夜尿の変化を調査した.調査対象は78人の小児で,手術前に夜尿は33人に認め,手術後に夜尿の程度が有意に改善した.『夜尿症診療ガイドライン2021』によると夜尿症の診断基準に5歳以上とあることから5歳以上を条件として検討したところ,23人中12人が夜尿症であった.夜尿症12人中5人(41.7%)は手術後に有効な改善を示した.無呼吸の手術により夜尿が改善する報告は本邦からも散見されるがまとまった報告はない.夜尿は自然軽快が1年間に14%あるとされ,本研究においては1年以内に夜尿の有効な改善が41.7%にみられた.本研究ではコントロールがないため,今後は追加調査をして手術の有効性についてさらなる検討が望まれる.
収録刊行物
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- 口腔・咽頭科
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口腔・咽頭科 38 (1), 57-62, 2025
日本口腔・咽頭科学会
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390304040124549504
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- ISSN
- 18844316
- 09175105
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可