当科における絞扼耳の診断・治療方針
書誌事項
- タイトル別名
-
- Diagnosis and Treatment Strategy for Constricted Ear Surgery in Our Department
この論文をさがす
説明
<p> 序論:絞扼耳は一般的に,耳介頭側が低形成で耳介長が短縮し,前方に折れ曲がる耳介形態の総称を指す。形態的な名称である本疾患は病名に関して混乱も多いが,Tanzer分類のconstricted ear typeⅡA,ⅡBに相当する。<br> 方法:われわれは,このtypeⅡA,ⅡBの耳介形成に対して軟骨移植を行わず,局所皮弁と軟骨形成で手術を行ってきた。手術は,耳介頭側の皮膚不足と折れ曲がりに対しては埋没耳に対するlarge Z-plasty(四ッ柳法)を,軟骨形成はdouble banner flapと立ち耳に対する対輪形成を組み合わせて行っている。他部位からの自家肋軟骨移植や耳介軟骨移植は行っていない。<br> 結果:術後変形や後戻りにて再手術を行ったものはすべてtypeⅡBの症例であった。<br> 考察:絞扼耳は正確な診断と病態の把握が重要である。長期の経過観察の結果,特にtypeⅡBにおいては局所のみの手術では限界があった。後戻りや術後変形を考慮して,状況に応じた軟骨移植や小耳症に準じた手術を検討する必要がある。</p>
収録刊行物
-
- 日本形成外科学会会誌
-
日本形成外科学会会誌 45 (4), 135-143, 2025-04-20
一般社団法人 日本形成外科学会
- Tweet
詳細情報 詳細情報について
-
- CRID
- 1390304095368948352
-
- ISSN
- 2758271X
- 03894703
-
- 本文言語コード
- ja
-
- データソース種別
-
- JaLC
-
- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可