多変数モデル予測制御(MPC)による自家発電設備の最大活用

  • 堤 俊暁
    大王製紙株式会社 三島工場 エネルギー企画部

書誌事項

タイトル別名
  • Maximum Use of Home Generation of Electricity with Model Predictive Control(MPC)
  • タヘンスウ モデル ヨソク セイギョ(MPC)ニ ヨル ジカ ハツデン セツビ ノ サイダイ カツヨウ

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抄録

<p>自家発電設備を最大限活用してエネルギー原単位およびエネルギーコストを削減するために,多変数モデル予測制御(MPC:Model Predictive Control)を用いて操業制約を自動回避しつつ発電出力を最大化するシステムを導入し,前年比で3,000kW以上の発電出力をアップした。</p><p>自家発電設備では季節変動や需要設備の都合によってタービン,発電機,受変電設備,ボイラ等で様々な操業上の制約が掛かり,オペレータによる出力バランス調整が常時求められている。しかしながら出力バランスの調整を常時細かく行うことは他業務との兼ね合いもあり困難であるため「物理的に発電可能であるのに操作できない」という操作機会損失が内在している。</p><p>本件は多変数モデル予測制御システムをボイラ,タービン,蒸気連系弁に用いることにより,操業制約を受ける蒸気,復水,燃料,電力等の各パラメータを上下限範囲に制御を実現しつつ,自家発電設備の出力を常時最大化する制御を構築し,操業ノウハウの自動化と操作機会損失の削減を実現している。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 73 (6), 529-534, 2019

    紙パルプ技術協会

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