テオフィル・ゴーチエの道徳教育観の特質-『家庭博物館』誌を手がかりとして-

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  • テオフィル ・ ゴーチエ ノ ドウトク キョウイクカン ノ トクシツ : 『 カテイ ハクブツカン 』 シ オ テガカリ ト シテ

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<p>本研究の目的は、フランスにおいて1833年から1900年にかけて出版された子ども向け雑誌『家庭博物館』誌(“Musée des familles”)に見られるテオフィル・ゴーチエ(Théophile Gautier, 1811-1872)の道徳教育観の特質を明らかにするとともに、文学作品を用いた道徳教育の意義を簡単に指摘することである。そのために、『家庭博物館』誌が、どのような目的を持って、誰を対象として創刊されたのかなどについてまず確認した上で、ゴーチエによって寄稿された二編の文学作品が、『家庭博物館』誌の出版方針に沿うものであったことを論証する。その結果、『家庭博物館』誌の出版方針は、読者の想像力に訴えかけることによって民衆の教化を目指すことにあり、ゴーチエの二つの作品も、その出版方針に沿うものであったことが明らかになった。そして、情景描写を読むことによって想像力を養うということが、文学作品を用いた道徳教育の一つの有効な方法として提示され得るという結論に至った。</p>

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