様子見は付き合いに何をもたらすか:

書誌事項

タイトル別名
  • What Will Temporary Escape Bring for an Interpersonal Relationship? :
  • 様子見は付き合いに何をもたらすか : 行動エラー下での離脱・復帰可能な繰り返し囚人のジレンマ
  • ヨウスケン ワ ツキアイ ニ ナニ オ モタラス カ : コウドウ エラー カ デ ノ リダツ ・ フッキ カノウ ナ クリカエシ シュウジン ノ ジレンマ
  • An Analysis of Iterated Prisonersʼ Dilemma with Escape Option and Action Error
  • 行動エラー下での離脱・復帰可能な繰り返し囚人のジレンマ

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説明

<p> 繰り返し囚人のジレンマは,付き合いのモデルと考えられてきたが,現実の付き合いには,協力と非協力だけでなく第三の手として相互行為から一時的に離脱する「様子見」(Escape)ができることも多い.本稿では,様子見可能な繰り返し囚人のジレンマにおいてどんな戦略が有力かを,19683通りの全マルコフ戦略のもとで,行動エラーを含むESS型の進化シミュレーションを用いて明らかにする.このシミュレーションは,いったん普及した戦略がその後,安定的に存続するかを吟味する方法である.分析の結果,つぎのことがわかった.①協力の利得がある程度大きければ,相互協力からは自ら裏切ることはなく,相互非協力および被搾取状態からは離脱する「上品なlose shift戦略」が有力となる.②それらを具体的にいえば,搾取できるなら搾取する「win-stay lose-shift 戦略」(Pavlov戦略),搾取したら様子見に勝ち逃げする「win-“Escape” lose-shift戦略」(Pot & Run戦略)である.③相互非協力に陥りやすい「TFT戦略」は有力ではないが,最有力となったPavlov戦略については条件付きの応報性(正負の互酬性)が見られる.</p>

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