10年間肺炎を繰り返したのち根治手術を行った低悪性度肺粘表皮癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of Low-grade Pulmonary Mucoepidermoid Carcinoma Performed Radical Surgery after Recurrent Episodes of Pneumonia for 10 Years
  • 症例 10年間肺炎を繰り返したのち根治手術を行った低悪性度肺粘表皮癌の1例
  • ショウレイ 10ネンカン ハイエン オ クリカエシタ ノチ コンジ シュジュツ オ オコナッタ テイアクセイド ハイネンヒョウヒガン ノ 1レイ

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抄録

<p>10年間肺炎を繰り返した肺粘表皮癌に対して,気管支形成を伴う肺葉切除術を行い,良好な経過を辿った1例を経験した.症例:44歳,女性.2006年に左肺炎と左上葉無気肺にて治療した.当時のCTで左上葉気管支内に0.8cmの結節影があり,その後も肺炎を繰り返したが,気管支鏡検査を拒否していた.2016年に精査を了承し,結節はCTで1.8cmに増大し,左上葉は無気肺だった.気管支鏡検査で,左上葉支口は腫瘍で閉塞していた.生検で悪性所見は検出しなかったが,臨床的にカルチノイド等を疑い手術を行った.術中病理検査で低悪性度肺粘表皮癌と診断し,左上葉切除とリンパ節郭清,気管支形成を行った.術後経過は良好で,術後2年再発は無い.低悪性度肺粘表皮癌の予後は比較的良好で,肺機能温存手術を積極的に選択することが望ましい.自験例は10年前に気管支鏡で診断されれば,気管支形成は不要であったと考えられた.</p>

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