再生林のサップフローと乾期と雨期の差異

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  • Stem sap flow at a secondary forest and its difference between dry and rainy seasons

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抄録

<p>アマゾナス州マナウス郊外で15年生再生林の先駆種のサップフロー(SF)をグラニエ法で計測し,透水係数と辺材面積から面積あたりの蒸発散に換算して,乾期と雨期(各30日間)で比較した.乾期も雨期も飽差(VPD)とSFはほぼ同位相であったが,雨期の晴天日の日総量は乾期より多く(乾期<雨期),VPD(乾期>雨期)と逆位相であった(個体あたり12.4 l/day(乾期)<14.9 l/day(雨期)).太陽短波放射量のほぼ等しい期間(597:609W/m2)で比べても,SFは乾期<雨期(27.7:36.9 l/day)であった.SFは本来VPDに規定されるが,本研究ではその逆で,土壌水分(例えば地下80cmで0.28m3/m3(乾期),0.37m3/m3(雨期))の差が根の浅い再生林の樹木のSFに影響した.この再生林は地上部バイオマスが小さく,日あたりの群落蒸発散量は乾期で1.0mm,雨期で1.2mmとサバンナ地帯での計測値より少なかった.</p>

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