嘘による認知的負荷が刺激の記憶に及ぼす影響

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of Cognitive Load during Lying on Memory for Stimuli

説明

<p>欺瞞の手掛かりを誘発する戦略の一つに,認知的負荷アプローチがある。これまでは,二重課題によって負荷を高め,欺瞞の手掛かりを表出させる方法が主として用いられてきた。しかし本研究では注意資源に着目し,嘘をつくときと真実を話すときに消費される注意資源量の差を利用して,嘘による認知的負荷が刺激の記憶に影響を及ぼすかについて検討した。参加者には,呈示された単語を声に出して読み上げさせ,後に自由再生を求める単語の記憶課題を行った。ただし,指定の単語では異なる単語を発言させ,さらに隠蔽群には異なる単語の発言を隠すよう求めた。その結果,隠蔽群は非隠蔽群よりも単語をより少なく再生した。さらに,参加者の負の感情生起と嘘のつきやすさが単語の再生率に影響を及ぼすことが示された。本研究は,嘘の隠蔽による認知的負荷を注意資源の観点から記憶実験によって測定したものであり,嘘による認知的負荷と注意の新たな関係性を示す。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564227329223424
  • NII論文ID
    130007734686
  • DOI
    10.14875/cogpsy.2019.0_77
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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