蛋白質の天然変性領域の化学修飾による特異的構造誘起と活性制御機構

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  • タンパクシツ ノ テンネン ヘンセイ リョウイキ ノ カガク シュウショク ニ ヨル トクイテキ コウゾウ ユウキ ト カッセイ セイギョ キコウ

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抄録

<p><tt>蛋白質における天然変性領域</tt>(IDR)<tt>は特定の立体構造をもたないフレキシブルな領域であり,リン酸化などの化学修飾を受けて蛋白質の機能制御を行うなど,重要な役割を果たしている.本研究では重要な</tt>DNA <tt>結合蛋白質である</tt>Ets1 <tt>に着目し,その</tt>IDR <tt>がリン酸化を受けることで</tt>DNA <tt>結合親和性を低下させる制御メカニズムを理論と実験の両面から明らかにした.独自のマルチカノニカル分子動力学法</tt>(McMD)<tt>を用いて求められたリン酸化</tt>Ets1 <tt>および非リン酸化</tt>Ets1 <tt>の</tt>IDR <tt>の構造アンサンブルより,リン酸基が</tt>DNA <tt>結合領域へ接触することで競争的に</tt>DNA <tt>結合を阻害するメカニズムが示唆された.ここで明らかとなった重要なアミノ酸残基に関する種々の変異体について実験的な結合解離速度測定を行い,計算結果と整合することを確かめ</tt><tt>た. </tt></p>

収録刊行物

  • アンサンブル

    アンサンブル 20 (4), 253-259, 2018-10-31

    分子シミュレーション学会

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