血清抗体価測定による<i>Yersinia pseudotuberculosis </i>感染症の発生状況調査(1999年~2016年)

書誌事項

タイトル別名
  • A Serological Survey of <i>Yersinia pseudotuberculosis </i>Infection (1999―2016)
  • 血清抗体価測定によるYersinia pseudotuberculosis感染症の発生状況調査(1999年~2016年)
  • ケッセイ コウタイカ ソクテイ ニ ヨル Yersinia pseudotuberculosis カンセンショウ ノ ハッセイ ジョウキョウ チョウサ(1999ネン~2016ネン)

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抄録

<p> Yersinia pseudotuberculosis 感染症の発生状況を把握するため,主に小児科患者等654 名(1,308 検体)の血清について,Y. pseudotuberculosis 血清群1~6 の各菌体抗原に対する抗体価を測定した.その結果,98名(15.0%)が1種類の血清群に対して抗体陽性(≧1:160)となり,このうち血清群5が42名(42.9%)で最も多かった.Y. pseudotuberculosis が便や血液から分離された事例においては,16名中13名(81.3%)が,また,環境のみから本菌が分離された3 事例の患者6名中5名(83.3%)が抗体陽性となり,陽性を示した抗体の血清群は各事例の分離菌の血清群と一致した.抗体陽性者は,川崎病症状を呈した患者グループ(10.9%)に比べ,Y. pseudotuberculosis 感染疑いの患者等のグループ(18.5%)に多く(p<0.01),抗体陰性の者に比べて下痢,結節性紅斑,腹痛,腎不全の症状や,家族内発症及び山水・井戸水などの使用の割合が有意に高かった(p<0.025~p<0.005).</p>

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 92 (3), 353-357, 2018-05-20

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (3)*注記

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