豊胸術後のシリコン肉芽腫に併発した乳癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of Breast Cancer Complicated with Silicone Granuloma after Breast Augmentation
  • 症例 豊胸術後のシリコン肉芽腫に併発した乳癌の1例
  • ショウレイ ホウ キョウ ジュツゴ ノ シリコン ニクゲシュ ニ ヘイハツ シタ ニュウガン ノ 1レイ

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抄録

<p>症例は79歳,女性.左乳房に腫瘤を自覚し,当院を受診.左乳房に6 cm大の発赤を伴う腫瘤を認めた.過去に両側乳房にシリコン注入による豊胸術を施行していた.超音波検査ではシリコンによる無エコー構造物の間に低エコーで不均一な腫瘤像を認め,同部位に針生検を施行したところ浸潤癌の診断となった.造影MRI検査では左乳房に造影効果を伴う6 cm大の腫瘤を認め,左腋窩リンパ節の軽度腫大を認めた.MRIで左乳房内を占拠する肉芽内に造影部を認めた.明らかな遠隔転移は認めなかった.左乳癌の診断で,左胸筋温存乳房切除術+左センチネルリンパ節生検を施行した.病理所見ではシリコン肉芽腫内に腫瘍細胞の増殖を認め,浸潤性乳管癌と診断された.センチネルリンパ節内にもシリコンの混入が認められたが,転移陰性であった.以上,豊胸術後のシリコン肉芽腫に併発した乳癌の手術症例を経験したので,文献的考察を加え報告する.</p>

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