自律訓練法を患者の病態理解に役立てる

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タイトル別名
  • Autogenic Training Helps in Understanding Patients' Disease State
  • ジリツ クンレンホウ オ カンジャ ノ ビョウタイ リカイ ニ ヤクダテル

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抄録

<p>自律訓練法 (AT) は不安緊張の持続により生じている心身の不調を緩和する, リラクセーション法として用いられることが多いが, それを超えて患者の心理社会的特徴を理解することにも役立つ方法である. 提示した症例では, ATの導入により精神交互作用, 完全主義, ネガティブ思考が明らかとなり, 病態の理解が深まった. ATの目的を再確認すると同時に, 患者がATを行いやすいように工夫した. いったん患者が訓練に意欲をもって取り組むようになると, リラクセーション反応と相まって, 患者の患者自身との関わり方だけでなく他者や環境との関わり方にも変容が生じた. ATは治療の手段として熟知する価値のある治療法である. </p>

収録刊行物

  • 心身医学

    心身医学 59 (8), 742-747, 2019

    一般社団法人 日本心身医学会

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