森林斜面におけるリター移動に伴う放射性セシウムの空間分布変動

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タイトル別名
  • Spatial distribution of radioactive cesium accompanying litter movement on forest slope

抄録

<p>森林流域からの放射性セシウムの流出を予測するためには、森林斜面での土砂やリターの移動に伴う放射性セシウムの動態について明らかにする必要がある。本研究では、福島県伊達市霊山町上小国川上流の森林を対象とし、斜面上に成立した落葉広葉樹林でのリター移動による放射性セシウムの蓄積量の空間分布変動について検討した。森林内の平均勾配32°の斜面に設置した約40 m×20 mのプロット内において、2017年11月4日に渓流からの距離が0.3m, 5m, 10m, 15m, 25m, 40mの地点でそれぞれ5本の土壌サンプルを採取し、137Cs濃度を計測した。また、プロット内に4つの土砂トラップを設置し、表土・リターの移動量、137Cs濃度を計測した。その結果、顕著な土砂移動は生じなかったが、主に落葉期と融雪期にリターの移動が見られた。また、斜面プロットにおいて上部(渓流から15~40m)と下部(0~15 m)の二つに分けると、斜面下部においての平均蓄積量は500~600kBq/m2, 斜面上部においては200~300 kBq/m2であり、明らかに斜面下部に多く137Csが蓄積していた。急斜面において主にリターの移動によって放射性セシウムが下部に移動し、蓄積していると考えられる。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564237987078656
  • NII論文ID
    130007376005
  • DOI
    10.11519/jfsc.129.0_363
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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