動脈硬化性脳主幹動脈閉塞に伴ったレンズ核線条体動脈末梢部脳動脈瘤の1 例

  • 中永 あやこ
    地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター脳卒中内科
  • 田中 真希子
    地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター脳卒中内科
  • 旗手 淳
    地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター脳卒中内科
  • 秋山 真理子
    地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター脳卒中内科
  • 杉浦 史郎
    地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター脳卒中内科
  • 清水 義臣
    地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター脳卒中内科
  • 伊藤 泰司
    地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター脳卒中内科
  • 高橋 務
    地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター脳卒中内科
  • 松本 昌泰
    地域医療機能推進機構星ヶ丘医療センター脳卒中内科

書誌事項

タイトル別名
  • Distal lenticulostriate artery aneurysm in a patient with atherosclerotic intracranial artery occlusion

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説明

<p>症例は65 歳男性.高血圧,脂質異常症を指摘されていたが未治療だった.日中突然に右顔面のゆがみと右上肢の脱力を自覚し,近医で脳出血を指摘され当院へ転院となった.脳CT では左前頭葉深部白質に10 mm 大の急性期脳出血を認めた.入院後の脳血管造影検査では,左M1 遠位部および左A1 の閉塞と,側副血行路にあたるレンズ核線条体動脈の発達を認めた.同動脈の末梢部に径3 mm 程度の動脈瘤を1 カ所,径1 mm 未満の微小な瘤状変化を3 カ所認め,末梢部脳動脈瘤破裂による脳出血と診断した.保存的治療とリハビリテーションを行い,後遺症なく退院した.外来で降圧療法を継続し2 年後に再度脳血管撮影を行ったところ脳動脈瘤の消失を認めた.本症例のように動脈硬化性脳主幹動脈閉塞に伴い側副血行路の末梢部に微小脳動脈瘤が生じ,血行力学的ストレスを軽減させることで脳動脈瘤が消失した例は稀であり,良好な転帰を得たため報告する.</p>

収録刊行物

  • 脳卒中

    脳卒中 40 (3), 169-173, 2018

    一般社団法人 日本脳卒中学会

参考文献 (11)*注記

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