CHARGE症候群における気道管理

  • 黒瀬 誠
    札幌医科大学医学部 耳鼻咽喉科
  • 光澤 博昭
    札幌医科大学医学部 耳鼻咽喉科 北海道立子ども総合医療・療育センター 耳鼻咽喉科
  • 長屋 朋典
    札幌医科大学医学部 耳鼻咽喉科
  • 高橋 希
    札幌医科大学医学部 耳鼻咽喉科 北海道立子ども総合医療・療育センター 耳鼻咽喉科
  • 佐藤 里奈
    札幌医科大学医学部 耳鼻咽喉科 北海道立子ども総合医療・療育センター 耳鼻咽喉科
  • 氷見 徹夫
    札幌医科大学医学部 耳鼻咽喉科

書誌事項

タイトル別名
  • Airway Management in CHARGE Syndrome
  • 症例 CHARGE症候群における気道管理
  • ショウレイ CHARGE ショウコウグン ニ オケル キドウ カンリ

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抄録

<p>CHARGE症候群はCHD7遺伝子変異が主因の多発奇形症候群である。乳幼児期に呼吸状態の悪化を認め,気管切開を要することも少なくない。当施設で治療を行った症例について検討を行った。対象は過去20年間に当センターに入院したCHARGE症候群16例であり,気道病変の病型,気管切開の有無・期間などを後方視的に検討した。結果,長期呼吸管理を要したのは11例(68.8%)であり,内訳は気管喉頭軟化症が7例,上気道狭窄(詳細不明)が2例,声門下狭窄1例,両側声帯麻痺が1例であった。治療は,気管切開が7例,非侵襲的換気療法が3例に施行された。気管切開孔の閉鎖は3例で施行されており,気管切開の閉鎖時年齢はそれぞれ,11歳6カ月,12歳1カ月,16歳2カ月であり,気管切開の維持期間はそれぞれ,11年4カ月,11年7カ月,15年8カ月と長期にわたっていた。考察だが,CHARGE症候群では気道狭窄病変や呼吸器感染症が生命予後を決定する一因となるが,成長発達により気管孔を閉鎖できるケースもある。耳鼻咽喉科医が長期にわたり気道管理に関わっていく重要性は高いと考える。</p>

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