経胸壁心臓超音波検査で病勢把握しえたTrousseau症候群を合併した肺腺癌の1例

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タイトル別名
  • A Case of Lung Adenocarcinoma Complicated by Trousseau's Syndrome Evaluated by Transthoracic Echocardiography

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説明

<p>背景.Trousseau症候群は,悪性腫瘍に関連する血液凝固障害である.成因として,非細菌性血栓性心内膜炎が多いとされているが,経胸壁心臓超音波検査では疣腫の検出は困難な場合が多い.症例.50歳女性.右頚部痛を主訴に来院した.精査の結果,右内頚静脈血栓,多発脳梗塞,肺腺癌と診断された.血栓塞栓症の原因検索として施行した経胸壁心臓超音波検査で大動脈弁に疣腫を認め,Trousseau症候群に併発した非細菌性血栓性心内膜炎と診断した.全身化学療法と抗凝固療法を施行し,肺腺癌・血栓塞栓症の軽快を認めた.また,治療経過とともに経胸壁心臓超音波検査で疣腫の消退を経時的に観察することができた.結論.経胸壁心臓超音波検査でTrousseau症候群の病勢を把握しえた症例を経験した.</p>

収録刊行物

  • 肺癌

    肺癌 58 (3), 206-210, 2018-06-20

    特定非営利活動法人 日本肺癌学会

参考文献 (11)*注記

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