アスコルビン酸誘導体の新展開

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アスコルビン酸(AA)は,加熱等により容易に酸化されやすい不安定な物質であるにもかかわらず,医薬品,香粧品,食品等の様々な分野で利用されている.そのため,安定性向上を目的として種々の誘導体化が試みられている.例えば,AAの酸化されやすい2位水酸基をグルコシド化することで安定化したアスコルビン酸グルコシド(以下AA-2G, 図1左)は,生体内のグルコシダーゼによりAAを遊離するプロビタミンCとして働くことが知られている.Taiらは,AA-2Gの6位水酸基に直鎖アシル基を導入し,皮膚透過性を向上した6-sAcyl-AA-2G類(図1右)を開発している.<br>最近,同グループのMiuraらが,6-sAcyl-AA-2G類の抗アレルギー作用を見いだしたので紹介する.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Tai A. et al.,Biosci. Biotechnol. Biochem.,66,1628-1634(2002).<br>2) Yamamoto I. et al.,J. Med. Chem., 45,462-468(2002).<br>3) Miura K. et al.,Molecules22,2202(2017).

Journal

  • Farumashia

    Farumashia 54 (7), 712-712, 2018

    The Pharmaceutical Society of Japan

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