知的障害者の一般就労継続に対する職場同僚の支援活動について

  • 陳 麗〓
    淑徳大学大学院社会学研究科博士後期課程

書誌事項

タイトル別名
  • A Study of the Natural Support of a Co-worker for an Employee with Intellectual Disability who has Worked in a Small Private Company for Several Years
  • チテキ ショウガイシャ ノ イッパン シュウロウ ケイゾク ニ タイスル ショクバ ドウリョウ ノ シエン カツドウ ニ ツイテ

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抄録

本研究の目的は,知的障害者の継続就労の成功要因としての,職場同僚によるナチュラルサポートの重要性,とくに支援の「キーパーソン」の重要性を明らかにすること,さらに,より望ましいナチュラルサポートの方針や具体的方法を探ることである.そこで,5年余りにわたって中小企業に継続就労してきた重度知的障害者Aと,「キーパーソン」である同僚Mとの支援事例を取り上げた.そこから得られた知見は以下のとおりである.(1)支援者-被支援者の二者問関係は,支援者側の「アタッチメント」と被支援者側の「コンピテンス」との相互作用により継続されている.(2)二者間支援関係は,職場,家族,支援施設(職員),公的制度など,支援環境による支えを必要とする.(3)支援内容は,受容,身分保障,保護-信頼関係の構築,社内の理解の促進,地域住民の理解の促進に大別される.(4)継続的な就労は,重度知的障害者の社会的自立を促進させる.

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 45 (2), 56-66, 2004-11-30

    一般社団法人 日本社会福祉学会

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