認知症高齢者介護におけるグループホームケアの効果に関する実証的研究

  • 山口 宰
    大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程

書誌事項

タイトル別名
  • An Empirical Study of Group Home Care for the Elderly with Dementia
  • ニンチショウ コウレイシャ カイゴ ニ オケル グループホームケア ノ コウカ ニ カンスル ジッショウテキ ケンキュウ

この論文をさがす

抄録

本研究は,認知症高齢者介護におけるグループホームケアの効果を実証し,その効果をもたらす要因を明らかにすることを目的として実施された.認知症高齢者グループホームをフィールドとし,5人の入居者を対象に入居から2年間の状態の変化に関してケーススタディを実施した.ケーススタディに際しては,入居者家族に対するフォーカスグループによって抽出された「ADL・IADL」「グループでの役割」「感情」「コミュニケーション」「認知症の周辺症状」のフレームワークを使用した.ケーススタディの結果,内容や速度には個人差があるものの,グループホーム入居によって入居者の状態が大きく改善されていることが実証された.さらに,これらの効果をもたらした要因を分析すると,(1)「個」の尊重, (2)環境,(3)グループのもつ力,(4)人生の継続性,(5)ケアの先駆性,の5点に整理された.

収録刊行物

  • 社会福祉学

    社会福祉学 46 (2), 100-111, 2005-11-30

    一般社団法人 日本社会福祉学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ