<b>夫婦における家事・育児遂行の実態と意識との関連</b>

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書誌事項

タイトル別名
  • Awareness and actual condition of housework and childcare in husband and wife
  • <b>刈谷市の調査にもとづいて</b>
  • Based on the survey of kariya city

抄録

目的 本研究の目的は,刈谷市に居住する就学前の子どもをもつ夫婦における家事・育児分担の意識と実態やその要因を探ることである.<br><br>方法 2013年3月から11月の間に刈谷市保健センターと子育て支援センターの協力を得て,就学前の子どもをもつ父母に調査票を手渡しし,後日郵送してもらった.調査票は,父親,母親,祖父母用をセットにした555部を配布,145ケース分回収した(回収率26.1%).本報告では父親と母親票が共に郵送された夫婦111ペアを分析した.<br><br>結果 子どもの人数は1人が多い(64.0%).妻は無職が66.4%,夫は無回答1人を除いて全員有職である.家事・育児は,概ね妻によって行われており,妻の3割前後,夫の4割前後は,家事・育児遂行の現状を不公平と感じている.妻の5割は夫により育児を希望し,夫の7割以上は現状維持を希望している.本調査では,夫と妻における家事・育児分担の意識と実態のギャップだけでなく,性別役割を否定し,夫の家事・育児平等分担を支持しながらも,妻の生活費平等分担はそれほど支持しないなど,意識においてもギャップがみられた.このような意識のギャップが家事・育児分担の現状を維持する要因になっていることが明らかになった.<br><br>※本研究の調査は,科学研究費補助金「日本における家の歴史的展開と現状に関する実証的研究」(研究代表者:平井晶子)の助成を受けて行った研究結果の一部である.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564237999632896
  • NII論文ID
    130007420876
  • DOI
    10.11428/kasei.70.0_251
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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