下肢痙縮に対するボツリヌス療法

  • 青柳 陽一郎
    藤田保健衛生大学医学部リハビリテーション医学Ⅰ講座

書誌事項

タイトル別名
  • Botulinum Toxin Treatment for Lower Limb Spasticity
  • カシケイシュク ニ タイスル ボツリヌス リョウホウ

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抄録

<p>ボツリヌス療法は,従来のフェノールブロックなどに比べて比較的手技が容易であり,痙縮治療に携わる医師が増えている.しかし,下肢痙縮に関しては適応の見極めや対象筋の選択・同定が上肢痙縮ほど容易でないこともあり,判断に躊躇する場合も少なくない.脳卒中後の下肢痙性麻痺の最も典型的なパターンは,足関節内反尖足と槌趾(claw toe)の合併である.この場合,投与筋としては腓腹筋,後脛骨筋,長趾屈筋,長母趾屈筋,ヒラメ筋を考慮する.表在筋であれば,視診と皮膚表面からの触診による筋の同定が可能である.深部筋の同定には,電気刺激,針筋電図,超音波ガイダンスのいずれか,もしくはその組み合わせを用いる.ボツリヌス毒素の効果を最大限に引き出し,持続させるには,注射後のリハビリテーション治療が重要となる.</p>

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