介護用防水シーツの消費性能

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タイトル別名
  • End-use properties of nursing care product

抄録

【目的】<br>急激な高齢化により,本邦は“超高齢社会”へ突入し,今後,介護問題の深刻化と長期就床高齢者のさらなる増加が予測される.それに伴い,介護用寝具・寝衣の需要は増加し,その品質への要求は高くなると考えられる.本研究では,介護用防水シーツに着目し,その消費性能を明らかにすることで,長期就床高齢者の快適な衣生活への寄与を目指す.<br><br>【方法】<br>市販の介護用防水シーツ10種を対象として,構成・構造,熱・水分特性に関する4項目,及び力学特性に関する2項目の測定を行った.環境条件は20℃・65%RHとした.熱特性は接触冷温感評価,水分特性は透湿性(蒸発カップ法,湿度変化の観察),吸水性(サーモグラフィーによる濡れ広がり評価),力学特性に関する評価は,摩擦係数と剛軟度の測定を行った.<br><br>【結果】<br>接触冷温感評価では,タオル地よりデニム地で冷たく感じる傾向,透湿性では,ポリエステルの多く含まれている製品で値の高い傾向が示された.吸水性では,製品の特徴上,吸水する群としない群に分けられ,吸水する群では,綿素材を含む製品の濡れ広がりが大であった.各製品には様々な機能が付与されているが,基本的性能のばらつきは大きく,項目により5倍近くもの差が見られ,今後,製品性能の基準づくりの必要性が示唆された.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238001199104
  • NII論文ID
    130007420899
  • DOI
    10.11428/kasei.70.0_228
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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