合成傷病名の生成と付加修飾語がICD-10コードに与える影響の実態

  • 佐藤 恵
    福知山公立大学 地域経営学部 医療福祉マネジメント学科
  • 田代 朋子
    有限会社ティ辞書企画
  • 佐野 雅隆
    千葉工業大学 社会システム科学部 経営情報科学科

書誌事項

タイトル別名
  • The Actual Condition of the Combined Diagnoses and the Influence of Added Modifiers for ICD-10 Codes

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説明

<p> 本研究は,傷病名マスターと修飾語マスターを用いた合成傷病名の作成実態と,修飾語付加がそのICD-10コードに与える影響を,2つの市中病院のDPC/PDPS様式1データを基に測定した.合成傷病名では,修飾語を付加される傷病名のICD-10コードを通常継承する.しかし,修飾語がもつ診断的情報により,継承したICD-10コードに変更が惹起される可能性が問題提起されてきた.本研究の結果,修飾語付加によるICD-10コードの変更惹起が,約10%の合成傷病名に観測され,未コード化傷病名数にも匹敵することがわかった.様式1データに含まれるICD-10コードの確度を向上させるためには,各病院で合成傷病名のICD-10コードを見直さなくてはならない.また,修飾語の種類によって,変更惹起率が異なることもわかった.これは,その機械的支援の開発はもとより,人手による見直し作業においても有用な知見である.</p>

収録刊行物

  • 医療情報学

    医療情報学 37 (3), 117-123, 2017

    一般社団法人 日本医療情報学会

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