MDS/MPNから急性骨髄性白血病へ移行したFGFR1異常を伴う急性B細胞性リンパ性白血病

書誌事項

タイトル別名
  • FGFR1-mutated B-cell acute lymphoblastic leukemia transforming to myelodysplastic / myeloproliferative neoplasm and acute myeloid leukemia
  • 症例報告 MDS/MPNから急性骨髄性白血病へ移行したFGFR1異常を伴う急性B細胞性リンパ性白血病
  • ショウレイ ホウコク MDS/MPN カラ キュウセイ コツズイセイ ハッケツビョウ エ イコウ シタ FGFR1 イジョウ オ トモナウ キュウセイ B サイボウセイ リンパセイ ハッケツビョウ

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抄録

<p>77歳男性。18ヶ月前に下肢点状出血を主訴に受診し,精査の結果t(8;13)(p12;q12)を有するPh陰性B-ALLと診断された。化学療法により完全寛解を得ていたが,定期受診時に白血球数著増を認め再入院となった。骨髄は過形成で初診時と異なり各分化成熟段階の顆粒球系が優位,BCR-ABLは陰性であり,骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍(MDS/MPN)と診断された。FISHでFGFR1転座が確認された。ALL初発時,MDS/MPN発症時にも染色体検査でt(8;13)(p12;q12)を認めていたことより,「FGFR1異常を伴う骨髄系・リンパ系腫瘍」に関連した一連の病態であったと考えられた。その後,急速な転帰をとり死亡した際,病理解剖では急性骨髄性白血病への病型移行を認めた。同疾患に関連する過去の報告ではMPNからALLへの形質転換は散見されるものの,B-ALLからMPNへの転換は極めて稀である。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 59 (7), 872-877, 2018

    一般社団法人 日本血液学会

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