繰り返す再燃にpomalidomide, carfilzomibが奏効したアミラーゼ産生型多発性骨髄腫

書誌事項

タイトル別名
  • Recurrent amylase-producing multiple myeloma responding to pomalidomide and carfilzomib-containing therapies
  • 症例報告 第7回日本血液学会関東甲信越地方会 奨励賞 繰り返す再燃にpomalidomide,carfilzomibが奏効したアミラーゼ産生型多発性骨髄腫
  • ショウレイ ホウコク ダイ7カイ ニホン ケツエキ ガッカイ カントウ コウシンエツチホウカイ ショウレイショウ クリカエス サイネン ニ pomalidomide,carfilzomib ガ ソウコウ シタ アミラーゼ サンセイガタ タハツセイ コツズイシュ

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抄録

<p>症例は73歳女性。症候性多発性骨髄腫(IgG-κ型,D&S: IIIA,ISS: 2)と診断し,BD療法を開始。再燃・寛解を繰り返し,自家造血幹細胞移植併用大量化学療法・thalidomide・lenalidomide・melphalan/prednisolone/thalidomide療法を施行した。その後,全身疼痛とともに3回目の再燃を認め,pomalidomide/dexamethasone(Pd)療法導入目的に入院した。入院時,血清アミラーゼ(amylase, AMY)6,329 IU/l,尿中AMY 6,098 IU/lと異常高値を認めた。AMYは唾液腺型でPd療法開始後,症状の改善とともに速やかな減少を認めた。患者骨髄単核球培養上清中にも対照と比べて高値の唾液腺型AMYを認めた。また,前回再燃時も高AMY血症呈した経緯より,AMY産生型多発性骨髄腫を強く疑った。AMY産生型多発性骨髄腫は1988年にHataらが最初に報告したが報告例が少なく特に新規薬剤時代での報告は極めて少ない。難治例が多く,当症例も再発を繰り返したが,pomalidomideやcarfilzomibなどの次世代新規薬剤に対して一定の奏効を示した。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 59 (7), 865-871, 2018

    一般社団法人 日本血液学会

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