酵母に見いだした一酸化窒素(NO)の合成制御機構と生理機能

  • 那須野 亮
    奈良先端科学技術大学院バイオサイエンス研究科
  • 吉川 雄樹
    奈良先端科学技術大学院バイオサイエンス研究科
  • 高木 博史
    奈良先端科学技術大学院バイオサイエンス研究科

書誌事項

タイトル別名
  • Regulatory Mechanism of Nitric Oxide Synthesis and Its Physiological Function in Yeast
  • 酵母に見いだした一酸化窒素(NO)の合成制御機構と生理機能 : 薬にも毒にもなる一酸化窒素の使い方
  • コウボ ニ ミイダシタ イッサンカ チッソ(NO)ノ ゴウセイ セイギョ キコウ ト セイリ キノウ : クスリ ニ モ ドク ニ モ ナル イッサンカ チッソ ノ ツカイカタ
  • 薬にも毒にもなる一酸化窒素の使い方
  • How to Use Nitric Oxide, Which Can Become both Medicine and Poison

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抄録

<p>一酸化窒素(NO)は拡散性のフリーラジカルであり,生体内において重要なシグナル分子として機能する(1).哺乳類の細胞内でNO合成酵素(NOS)によってアルギニンと酸素から合成されるNOは,主に医学的な観点からその生理機能が盛んに研究されてきた(2).その後,哺乳類以外に植物や細菌など多くの生物種においてNOの生理機能が明らかにされつつあるが,高等生物のモデル生物として,また種々の発酵化学産業において重要な酵母に関しては,ゲノム上に哺乳類型NOSのオルソログ遺伝子が保存されておらず,解析は進んでいなかった.本稿では,酵母に見いだしたNOS様活性とその制御機構,およびNOの生理機能について,筆者らの最新の研究成果を交えながら解説する.</p>

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 55 (9), 617-623, 2017-08-20

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (30)*注記

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