大腸癌肝転移切除術後のFDG-PETで残肝に偽陽性を呈した異物肉芽腫の1例

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  • A Foreign Body Granuloma in Residual Liver after Hepatectomy of Liver Metastasis from Colon Cancer Revealed as a False Positive Tumor on FDG-PET

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抄録

<p>FDG-PETは良悪性の鑑別診断に有効で,近年消化器癌術後の再発診断の精査に用いられる.症例は64歳の女性で,5年前に下行結腸癌,同時性肝転移に対して左半結腸切除術と術前化学療法後に肝部分切除術(S5,S8の2か所)の既往があった.肝切除後4年目の腹部造影CTで肝S8切除部位の近傍に直径15 mmの低吸収域が指摘され,ガドキセト酸ナトリウム造影MRIでも同部位に単発の低信号域が確認された.FDG-PETで同部位に強い集積を認めたため残肝再発と診断し,2回目の肝S8部分切除術を行った.切除標本の病理組織学的検査では悪性所見を認めず,異物巨細胞やリンパ球の集簇および糸様の構造物が確認され異物肉芽腫と診断された.今回,我々は肝転移切除術後の残肝にFDG-PETで偽陽性を呈した1例を経験したので報告する.</p>

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