ドコサヘキサエン酸(DHA)の血液脳関門通過メカニズムの解明
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- 青柳 良平
- 横浜市立大学大学院生命医科学研究科分子エピゲノム科学研究室
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説明
多価不飽和脂肪酸は,分子内の二重結合の位置により,ω-3系とω-6系に分類される.これらはほ乳動物の体内において相互変換されることはなく,食物を通して摂取する必要がある.したがって体内のω-3系,ω-6系の脂肪酸バランスは,栄養として摂取した脂肪酸の種類に依存する.ω-3系脂肪酸であるドコサヘキサエン酸(DHA)は,脳の正常な発達と認知機能において重要であると考えられており,他の臓器に比べて脳内のDHA量は非常に多いことが知られている.脳内でDHAは主にリン脂質のアシル基として存在しており,その大部分は血液脳関門(blood brain barrier:BBB)を介して末梢組織から脳に取り込まれると考えられているが,その輸送機構およびトランスポーターの実体は長らく不明であった.<br>なお,本稿は下記の文献に基づいて,その研究成果を紹介するものである.<br>1) Kidd P. M., Altern. Med. Rev., 12, 207-227 (2007).<br>2) Long N. N. et al., Nature, 509, 503-506 (2014).<br>3) Berger J. H. et al., PLoS ONE, 7, e50629 (2012).<br>4) Croset M. et al., Biochem. J., 345, 61-67 (2000).<br>5) Ben-Zvi A. et al., Nature, 509, 507-511 (2014).
収録刊行物
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- ファルマシア
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ファルマシア 51 (3), 255-255, 2015
公益社団法人 日本薬学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390564238012103168
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- NII論文ID
- 130007448082
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- ISSN
- 21897026
- 00148601
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可