3種類のスギ林と裸地における融雪係数の比較

  • 村上 茂樹
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所九州支所
  • 竹内 由香里
    国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所十日町試験地
  • 庭野 昭二
    元国立研究開発法人 森林研究・整備機構 森林総合研究所十日町試験地

書誌事項

タイトル別名
  • A Comparison of Degree-day Factors for Snowmelt Between Three Cedar Stands and an Opening
  • 3シュルイ ノ スギバヤシ ト ラチ ニ オケル ユウセツ ケイスウ ノ ヒカク

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抄録

<p> 開空率の異なる3種類のスギ林と裸地で積雪・融雪・気象観測を行った.開空率はスギ林A,B,Cの順に17.8 %, 5.2 %,2.4 %であった. 2005年3月9日における各地点の積雪水量は開空率の減少とともに減少した. 2005年4月12 日の積雪水量は少ない方から順に,裸地,スギ林C,A,Bとなり,消雪日も早い方からこれと同順となった.21日間の日融雪量の観測から求めた融雪係数kは大きい方からこれと同順となった.裸地の日平均気温を用いて算出したkは,裸地,スギ林A,B,Cの順に4.09 mm ℃ -1 day-1,2.34 mm ℃ -1 day-1,2.13 mm ℃ -1 day-1,2.38 mm ℃ -1 day-1,各地点の日平均気温を用いた場合はスギ林A,B,Cの順に2.83 mm ℃ -1 day-1,2.70 mm ℃ -1 day-1,2.90 mm ℃ -1 day-1 となった.どちらのkを用いても,裸地とスギ林B,Cの消雪日は1日以内の精度で再現できたが,スギ林Aだけは推定日が実測よりも4~5日遅くなった.スギ林BとCのkの大小関係は開空率のみでは説明できず,枝下高やリター量が関係している可能性がある.</p>

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