Neurometer®による電流知覚閾値について

書誌事項

タイトル別名
  • The current perception threshold by Neurometer®
  • Neurometerによる電流知覚閾値について--健常成人を対象として
  • Neurometer ニ ヨル デンリュウ チカク イキチ ニ ツイテ ケンジョウ セイジン オ タイショウ ト シテ
  • 健常成人を対象として
  • The examination in normal adults

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抄録

Neurometer®NS3000™ (東京医研株式会社)を用いて,患者の痛みを定量化できるとされる電流知覚閾値(Current Perception Threshold : 以下,CPT)検査を健常成人に行い,その電流知覚閾値をNeurotron社 が提示する標準値と比較検討すること,さらにその値を男女間において比較検討することを研究目的に行った. 健常成人ボランティア46名(男性13名,女性33名:平均年齢26.2±6.6歳)を対象とした.なお,被検者には本研究の趣旨を説明し,同意を得たうえで測定を行った.測定肢位は安静背臥位とし,測定肢は非利き手とした. CPTの測定にはNeurometer®NS3000™を用いた.電極を測定肢第6頸髄節領域の上腕二頭筋筋腹の皮膚に固定用テープにて貼付し,周波数2000Hz, 250Hz,5Hzの3種類の電流サイン波を流し,その電流サイン波を被検者が感じた時点の値を最小CPTとして採用した.被検者46名におけるC₆レベルの各周波数のCPTは,2000Hzが82.7±22.5µA, 250Hzが39.9±10.9 µA, 5Hzが32.0±10.5µAであった.各周波数の男女別の値は,各周波数ともに女性の値が男性に比べ低値を示し,2000Hzにおいては統計学的有意差が認められた(p<0.05).CPTは,2000HzがAβ線維,250HzがAσ線維,5HzがC線維の閾値を選択的に測定している. CPTを測定することは,臨床での理学療法場面において疼痛に関する有用な情報を得ることができ,なおかつ客観的な治療効果判定に利用できる可能性がある.

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