補助人工心臓評価用模擬循環装置のための人工弁に関する実験的検討

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タイトル別名
  • Development of an Artificial Valve in a Mock Circulation System for a Ventricular Assist Device

抄録

<p>我々は、これまで補助人工心臓評価用模擬循環装置を開発してきた。本装置の拍動ポンプや人工弁は、より生理的な圧力波形を模擬するうえで重要な構成要素である。本研究では、拍動ポンプの人工弁を新規に設計し、弁形状が圧波形に及ぼす影響について検討した。今回開発した人工弁は、圧力損失の低減と弁葉の可動性の向上を意図して三葉弁形状とし、弁葉の過度の変形を抑制するために硬質のアクリル樹脂の内筒と二重の構造とした。弁葉長の異なる3種の弁(S, M, L)を設計し、三次元造型機を用いてゴム様樹脂とアクリル樹脂で試作した。作成した弁と従来用いてきたダックビル弁(軟質の二葉弁)を模擬循環装置(Iwaki, co., ltd.)の拍動ポンプの流入・流出弁に用いて、左室圧と大動脈圧に相当するポンプ内圧と後負荷を測定した。拍動ポンプは各弁においてHR: 50, 70, 90 bpmで駆動した(初期条件:拍動数(HR)70 bpmにおいて後負荷が120 / 80 (100) mmHg程度)。その結果、作成した二重構造の三葉弁は、ダックビル弁と比較して圧較差の低減がみられた。圧波形立ち上がり速度はM弁において最大値を示した(dp/dt=203.2±7.0 mmHg/s)。このことから作成した人工弁は高圧系の弁に適すると示唆された。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual56 (Abstract), S317-S317, 2018

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238023486720
  • NII論文ID
    130007483825
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual56.s317
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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