短時間連続血圧波形のパワースペクトル解析を用いた長時間血圧変動性の予測

DOI
  • 木下 広幸
    奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科 オムロンヘルスケア株式会社
  • 萬納寺 洋士
    九州大学大学院 医学研究院 循環器内科学
  • 朔 啓太
    九州大学循環器病未来医療研究センター 循環器疾患リスク予測共同研究部門
  • 岸 拓弥
    九州大学循環器病未来医療研究センター 循環器疾患リスク予測共同研究部門
  • 金谷 重彦
    奈良先端科学技術大学院大学 情報科学研究科
  • 砂川 賢二
    九州大学循環器病未来医療研究センター 循環病態制御学部門

書誌事項

タイトル別名
  • Power spectral analysis of short term blood pressure predicts daily variation of blood pressure

抄録

<p>目的:血圧変動は心血管病の重要な予後規定因子であるが、その同定には24時間血圧計(ABPM)による血圧測定が必要であり、臨床応用に限界がある。動脈圧反射機能は血圧変動の重要な決定因子であることから、我々は動脈圧反射が有効に作用する周波数帯(0.01 Hz-0.1 Hz)における連続動脈圧波形のパワースペクトル密度関数(PSD)の変化率(dPSD)を指標として長時間血圧変動を予測した。</p><p>方法:外科的に動脈圧反射機能を層別化したラット(N=15)の連続動脈圧波形をテレメトリーシステムにより12時間計測し、平均動脈圧の12時間標準偏差(SD12H)を算出した。次に12時間波形から推定したPSDを比較対象とし、取得データ中央5、15、30、60、120分の短時間データから推定したPSDと比較した。PSD推定にはWelchのピリオドグラムを用い、移動平均により平滑化した。また、短時間波形から推定したdPSDとSD12Hとの関連を検証した。</p><p>結果:30分以上の連続動脈圧波形より算出したPSDは12時間波形より求めたPSDを精度よく再現した(30分:R2=0.81±0.07)。また、30分の連続動脈圧波形より算出したdPSDはSD12Hを精度よく予測した(R2=0.79)。</p><p>結論:30分連続動脈圧波形からdPSDを算出することにより長時間血圧変動が予測可能となる。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual56 (Abstract), S342-S342, 2018

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238023491200
  • NII論文ID
    130007483960
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual56.s342
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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