25-75℃の皮膚およびコラーゲンの比熱推定:非定常熱伝導実験と計算

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タイトル別名
  • Specific heat change of collagen and skin: non-equilibrium heat conduction experiment with theory

抄録

<p>本研究は熱変性に伴って急激に変化する25-75℃における皮膚やコラーゲンの比熱を調査することを目的とする。既存の方法ではこの比熱の温度特性を測定するのは困難であるため非定常状態での熱伝導実験と熱伝導計算を組み合わせることで熱変性領域を含むコラーゲンや皮膚の比熱を調査した。試料を約75℃で加熱した際の試料内の温度を熱電対で測定した。また有限要素法による熱伝導計算を行い、実測値と計算値の誤差の自乗和が最小となるように比熱を調整した。コラーゲンの比熱を求めるためのモデル体として水とコラーゲンが99%を占める角膜の比熱推定を行った。角膜の含水率を凍結乾燥法により求め、コラーゲンの比熱を算出するとT<50℃で3.06±0.28 J/g・K, 50≦T<55℃で7.61±0.74 J/g・K、55℃≦T で5.61 ±0.74 J/g・Kとなった。またブタ全層の比熱を同様の手法で求めるとT<55℃で3.06±0.36 J/g・K, 55≦T<60℃で6.26±0.22 J/g・K、60℃≦T で3.26 ±0.22 J/g・Kとなりこの時の実測値と計算値の最大誤差は3.0℃となった。一方、ブタ真皮の報告値3.28 J/g・Kを用いた場合の最大誤差は4.1℃、生体組織の比熱として一般に用いられる水の比熱4.2 J/g・Kを用いた場合最大誤差は6.1℃となった。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual56 (Abstract), S308-S308, 2018

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238023706624
  • NII論文ID
    130007483810
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual56.s308
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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