桟橋の点検診断の高度化のためのセンサモニタリング技術の導入

  • 網野 貴彦
    東亜建設工業株式会社 技術研究開発センター 新材料・リニューアル技術グループ
  • 加藤 絵万
    国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所 構造研究領域 構造研究グループ
  • 山路 徹
    国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所 構造研究領域 材料研究グループ
  • 星野 雅彦
    株式会社ナカボーテック 技術開発本部 技術開発センター 技術開発チーム

書誌事項

タイトル別名
  • INNOVATION OF SENSOR MONITARING TECHNIQUE FOR ADVANCED INSPECTION AND DIAGNOSIS OF PIERS
  • サンバシ ノ テンケン シンダン ノ コウドカ ノ タメ ノ センサモニタリング ギジュツ ノ ドウニュウ

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抄録

本稿では,桟橋に対する点検診断の補助ツールとして導入を試行しているセンサモニタリングの開発状況について報告する.桟橋は複数の鋼およびコンクリート部材で構成されるが,著者らはインターネット技術を利用してこれら部材の劣化進行の把握および評価に必要な各種センサの継続的な計測情報と専門技術者の状況判断を港湾管理者に提供する支援システムを開発した.また,実桟橋または実海洋環境に暴露した供試体において長期的なセンサモニタリングを実施し,支援システムの有効性を検討した.その結果,劣化の早期発見においてセンサモニタリングは有効であるが,センサ情報には気温変動等の影響が含まれるため,センサ情報を正しく理解するにはセンサの特徴や構造物の変状に熟知した専門技術者の関与が重要であることを確認した.さらに,港湾管理者や専門技術者がセンサ情報を一元管理できる本支援システムの利用は,桟橋の予防保全型の維持管理の遂行に有効なツールになり得る可能性を示した.

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