硬組織代替材料への応用を目的としたチタン表面への細胞賦活効果の検討

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タイトル別名
  • Evaluation of Titanium surface modification for hard tissue prostheses

抄録

<p>[緒言]我々はこれまで血管代用デバイスや皮膚ボタンなどの生体軟組織を対象として,生体親和性に優れるチタン(Ti)表面をウレタン様Ti表面へと修飾することで,繊維芽細胞様細胞の材料表面への接着性の向上と癒合性を促進する表面修飾法の検討をおこなってきた。この手法を整形外科や歯科領域で用いられる硬組織代替デバイスへの応用を目的とした検討をおこなった。[材料と方法]#400で研磨したJIS2種Ti材を60℃恒温環境で水酸化Ti処理し,さらに酸性コラーゲン溶液とイソシアネート-ベンゼン溶液によりウレタン様処理を施し,これをOH-Col試料とした。また比較試料を研磨のみの未処理試料,水酸化Ti処理のみのOH試料,研磨試料にコラーゲン溶液を塗布したCol試料とした。各試料は試料上への骨芽細胞様細胞MC3T3-E1の表面播種後,24時間および48時間での細胞接着性試験をおこなった。試料表面を洗浄後,蛍光染色像の確認と任意領域での計数,および生着対象表面での生細胞数濃度を評価した。[結果とまとめ]以前に報告した繊維芽細胞と同様に,OH-Col群が最も生細胞数生着が多く,未処理群との比較では24時間後で1.5倍,48時間後で2倍強となった。結果より,異なる接着性細胞株においても接着性が優位となったことから,硬組織代替インプラントにおいてもTiウレタン様表面の早期細胞接着性と癒合促進の可能性が示せた。</p>

収録刊行物

  • 生体医工学

    生体医工学 Annual56 (Abstract), S249-S249, 2018

    公益社団法人 日本生体医工学会

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238023924608
  • NII論文ID
    130007483868
  • DOI
    10.11239/jsmbe.annual56.s249
  • ISSN
    18814379
    1347443X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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