貧栄養海域におけるピコ・ナノプランクトン 栄養動態に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Studies on the dynamics of pico- and nanophytoplankton in oligotrophic oceans in relation to nutrient availability
  • 2016年度日本海洋学会岡田賞受賞記念論文 貧栄養海域におけるピコ・ナノプランクトン栄養動態に関する研究
  • 2016ネンド ニホン カイヨウ ガッカイ オカダショウ ジュショウ キネン ロンブン ヒンエイヨウ カイイキ ニ オケル ピコ ・ ナノプランクトン エイヨウ ドウタイ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

<p>ピコ・ナノ植物プランクトンは外洋における主要な一次生産者であり,食物網の起点である。本論文ではピコ・ナノ植物プランクトンの組成と分布,栄養獲得,被食過程について著者らが行ってきた研究の内容と成果を概説する。はじめに,フローサイトメトリーにより代表的なピコ・ナノ植物プランクトングループの分布やサイズ組成を明らかにし,その生理的な特徴や環境因子と分布を関連づけた。つづいて,ピコ・ナノ植物プランクトンが多様な群集組成を呈する要因の一つとしてリンや鉄の利用に着目し,特に,外洋域で重要となる有機態リンと有機配位子に結合した鉄の利用について現場での実験をもとに新知見を得た。また,植物プランクトン群集を形作る要因としての被食過程に着目し,サイズ分画から植物プランクトンの被食速度を見積もる手法を開発した。これらの結果から,外洋,特に貧栄養海域におけるピコ・ナノ植物プランクトンの特徴的な栄養獲得戦略を明らかにした。</p>

収録刊行物

  • 海の研究

    海の研究 26 (1), 1-13, 2017-01-15

    日本海洋学会

参考文献 (45)*注記

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