書誌事項
- タイトル別名
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- A case of various illusion, and hallucination caused by occipital lobe infarction
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説明
<p>症例は70歳の右利き男性.テレビの右画面が遅れて見えることに気づく.その後の5日間で,多彩な幻視と錯視が出現し,近医で脳梗塞を指摘され入院した.右同名半盲以外特に異常なし.MRIで左後頭回,一部舌状回,楔部の急性期脳梗塞を認めた.入院後も光視や複雑幻視,微視などの症状が出現し,次第に消失したが,光視は約2ヶ月間持続した.このことから光視と複雑幻視,微視の神経基盤は異なることが示唆された.左後頭葉内側面を中心とした領域の損傷によって,盲視野内の複雑幻視の出現は知られているが,光視や微視など多彩な症状が合併している症例は稀である.</p>
収録刊行物
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- 臨床神経学
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臨床神経学 58 (9), 556-559, 2018
日本神経学会