多彩な幻視と錯視を呈した左後頭葉の脳梗塞の1例

  • 時田 春樹
    脳神経センター大田記念病院リハビリテーション科 現:川崎医療福祉大学医療技術学部感覚矯正学科
  • 竹島 慎一
    脳神経センター大田記念病院神経内科 現:昭和大学医学部リハビリテーション医学講座
  • 竹下 潤
    脳神経センター大田記念病院神経内科
  • 下江 豊
    脳神経センター大田記念病院神経内科
  • 矢守 茂
    脳神経センター大田記念病院リハビリテーション科
  • 栗山 勝
    脳神経センター大田記念病院神経内科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of various illusion, and hallucination caused by occipital lobe infarction

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説明

<p>症例は70歳の右利き男性.テレビの右画面が遅れて見えることに気づく.その後の5日間で,多彩な幻視と錯視が出現し,近医で脳梗塞を指摘され入院した.右同名半盲以外特に異常なし.MRIで左後頭回,一部舌状回,楔部の急性期脳梗塞を認めた.入院後も光視や複雑幻視,微視などの症状が出現し,次第に消失したが,光視は約2ヶ月間持続した.このことから光視と複雑幻視,微視の神経基盤は異なることが示唆された.左後頭葉内側面を中心とした領域の損傷によって,盲視野内の複雑幻視の出現は知られているが,光視や微視など多彩な症状が合併している症例は稀である.</p>

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参考文献 (8)*注記

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