幹細胞における糖鎖の働き―ショウジョウバエモデルからES細胞まで―

  • 西原 祥子
    創価大学大学院工学研究科生命情報工学専攻
  • 伊藤 和義
    創価大学大学院工学研究科生命情報工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Glycan Function on Stem Cells: <i>Drosophila</i> and Mammalian Stem Cells
  • 幹細胞における糖鎖の働き : ショウジョウバエモデルからES細胞まで : 幹細胞に機能する糖鎖
  • カンサイボウ ニ オケル トウサ ノ ハタラキ : ショウジョウバエモデル カラ ES サイボウ マデ : カンサイボウ ニ キノウ スル トウサ
  • 幹細胞に機能する糖鎖
  • Glycans Involved in Stem Cell Regulation

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抄録

<p>細胞表面に提示される糖鎖は,組織特異的に,また,発生段階特異的に発現が制御されており,その一部は胚性幹細胞のマーカーとしても使われている.しかし,幹細胞における糖鎖の役割については,不明な点が多かった.一方,ヘパラン硫酸などの硫酸化糖鎖は,線維芽細胞増殖因子(FGF),Wnt,骨形成タンパク質(BMP)などの共受容体として機能している.これらのシグナルは,組織幹細胞や胚性幹細胞の維持や分化を決めており,糖鎖もまた,これらの幹細胞の維持や分化に大きく関与すると考えられた.本解説では,幹細胞における糖鎖の機能をショウジョウバエの組織幹細胞から,マウスやヒトの胚性幹細胞をはじめとする多能性幹細胞まで,その現状を紹介する.</p>

収録刊行物

  • 化学と生物

    化学と生物 55 (11), 750-758, 2017-10-20

    公益社団法人 日本農芸化学会

参考文献 (34)*注記

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