日本型コンビニの現地化プロセス―ファミリーマートの台湾進出を例に―
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- 鍾 淑玲
- 東京工業大学大学院社会理工学研究科准教授
書誌事項
- タイトル別名
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- Localization of FamilyMart, a Japanese Convenience Store, in Taiwan
- ニホンガタ コンビニ ノ ゲンチカ プロセス : ファミリーマート ノ タイワン シンシュツ オ レイ ニ
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説明
<p>本稿は歴史的な側面から段階別に全家便利商店の展開を考察し、台湾でのファミリーマートの経験を通して、日本型コンビニの国際化におけるキーファクターの抽出を目的としている。</p><p>まず、日本型コンビニの特徴を(1)直営店よりも加盟店が多い。(2)中食商品群の強化により、高い粗利益を確保する。(3)メーカーとの共同配送システムが重視されている。(4)情報システムの構築によって、チェーン運営の効率化を図っている。(5)S&QCが重視されている、の5つのポイントにまとめた。</p><p>次に、全家便利商店の発展段階を進出期(1988~1993年)、成長期(1994~2005年)、成熟期(2006~2014年)の3つの段階に分けて、それぞれの段階において、日本型コンビニの特徴がどのように移転されたかを明らかにした。日本型コンビニの移転に障害となるものに対して、全家便利商店は一つ一つ革新を起こしながら克服し、台湾における発展を成し遂げた。</p><p>本稿で明らかになった日本型コンビニの国際化におけるキーファクターを挙げると、コンビニは現地適応化が不可欠な産業であることから、良い現地パートナーの確保が重要である。一方、日本側の役割は資本投資以外に、最大限の資源による現地企業への技術ノウハウをサポートすることであった。そして、経営主導権は現地パートナーに引き渡すことで、現地社員のモチベーションを持たせることができ、イノベーションの発生につながったと考えられる。</p>
収録刊行物
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- イノベーション・マネジメント
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イノベーション・マネジメント 12 (0), 133-155, 2015
法政大学イノベーション・マネジメント研究センター
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キーワード
詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390564238036884992
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- NII論文ID
- 130007500128
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- NII書誌ID
- AA12000615
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- ISSN
- 24336971
- 13492233
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- HANDLE
- 10114/12160
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- NDL書誌ID
- 026377896
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- 本文言語コード
- ja
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- 資料種別
- departmental bulletin paper
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- データソース種別
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- JaLC
- IRDB
- NDLサーチ
- CiNii Articles
- KAKEN
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可