<b>評価に難渋する脳損傷例の特徴と解決方法</b>
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- 高杉 潤
- 千葉県立保健医療大学 リハビリテーション学科 理学療法学専攻
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説明
<p>脳損傷例のリハビリテーションにおいて、評価や介入に難渋することがある。そのようなケースの特徴として、①複数の症候が混在して現象が複雑化している、②運動学や神経学的水準では解釈・説明できない現象を示している、③セラピストが他の類似する症候に見間違えたり、その症候に気付かず見落としている、等が挙げられる。その際、評価を正確に進めるためには、まず混在した症候一つ一つを検出し、選り分ける作業が必要となる。この作業の精度、効率を上げるためには、脳の構造と機能を理解すること、脳画像を活用すること、神経学的所見および神経心理学的所見を見極め、その検出法を習得することにある。脳損傷例の評価の考え方は極めて単純である。飽くまでも「損傷は脳」なのである。症例の示す行為障害の原因は脳に由来するため、脳機能から分析していくことが極めて効率的で科学的な方略といえる。損傷した脳の部位(病巣)はどこで、その病巣による症候はどのようなものがあり、行為にどのような影響を及ぼすのかを漏れなく分析すればよいのである。</p>
収録刊行物
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- 脳科学とリハビリテーション
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脳科学とリハビリテーション 16 (0), 1-5, 2016-08-29
脳機能とリハビリテーション研究会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390564238036963200
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- NII論文ID
- 130007499470
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- ISSN
- 24323489
- 13490044
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可