日本海における海面高度偏差と海面地衡流偏差の季節変化

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タイトル別名
  • Seasonal changes of sea surface height and sea surface geostrophic current anomalies in the Japan Sea
  • ニホンカイ ニ オケル カイメン コウド ヘンサ ト カイメンチコウリュウ ヘンサ ノ キセツ ヘンカ

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説明

<p>日本海における海面高度偏差の季節変動特性を明らかにするために,衛星海面高度偏差資料を用いて,季節変動パターンの類似性に基づくクラスター解析と1年周期変動成分の調和解析を行った。これらの解析により,対馬暖流域の蛇行流が存在する中緯度海域が他の海域から区別され,日本海を大きく3つの海域に区分できることがわかった。この3海域は日本列島に沿った沿岸水位資料を基にした既往の研究結果とも矛盾しない。海面高度偏差の調和解析結果から見積った海面地衡流偏差の1年周期変動成分より,沿岸分枝流は夏季から秋季に強化されているのに対し,その沖合の蛇行流は秋季以降に強化されていることがわかった。また,対馬暖流域の海面高度偏差は,蛇行流の季節変動成分が直接影響する中間海域と,それを挟んで南北に分布する2つの海域の,合わせて3 海域に分けられ,この海域区分が海域間の位相差によって概ね説明された。さらに,日本海の北西海域において局所的な渦流偏差の存在が示唆された。これは冬季の海面風応力カールにより励起された渦流であると推測された。</p>

収録刊行物

  • 海の研究

    海の研究 25 (3), 43-61, 2016-05-15

    日本海洋学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (7)*注記

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