<b>薬剤疫学 過去・現在・未来 ―From Big Data to Knowledge―</b>

  • 小出 大介
    東京大学大学院医学系研究科生物統計情報学講座

書誌事項

タイトル別名
  • <b>Pharmacoepidemiology. Past, Present and Future.  ―From Big Data to Knowledge―</b>
  • 日本薬剤疫学会 第23回学術総会記録 会長講演 薬剤疫学 過去・現在・未来 : From Big Data to Knowledge
  • ニホン ヤクザイエキガッカイ ダイ23カイ ガクジュツ ソウカイ キロク カイチョウ コウエン ヤクザイエキガク カコ ・ ゲンザイ ・ ミライ : From Big Data to Knowledge

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抄録

<p>過去の薬害など薬の問題の究明に疫学手法が適用され,薬剤疫学という学問が誕生したが,薬剤疫学の第 1 回国際会議は 1985 年に開催され,国内でも 1995 年から開催されているように,比較的新しい学問である.今日においては米国のセンチネルや国内でも厚生労働省の懇談会による提言や改正 GPSP 省令を受けて医療データベースによる疫学的手法を適用した解析がなされるようになり,薬剤疫学が大きく注目されるようになった.その薬剤疫学の未来としては,さらに医療データベースの質と内容が充実され,また IoX や AI の進展によりシグナル検出は精度が増すと思われる.加えてゲノムデータも一層利用可能となりゲノム疫学との近接化や疾患登録などとのデータリンケージが可能となること,解析手法の高度化などが考えられる.そして単にビッグデータということで注目されるのではなく,そこから新たなエビデンスとして特に薬の安全性に関する Knowledge (知識) が生み出されていくことを期待したい.</p>

収録刊行物

  • 薬剤疫学

    薬剤疫学 23 (2), 147-151, 2018-09-20

    一般社団法人 日本薬剤疫学会

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