橈骨遠位端骨折に対する長母指伸筋腱断裂の検討

  • 堀之内 駿
    社会医療法人恒心会おぐら病院整形外科
  • 海江田 光祥
    社会医療法人恒心会おぐら病院整形外科
  • 高橋 建吾
    社会医療法人恒心会おぐら病院整形外科
  • 松山 金寛
    社会医療法人恒心会おぐら病院整形外科
  • 田邊 史
    社会医療法人恒心会おぐら病院整形外科
  • 東郷 泰久
    社会医療法人恒心会おぐら病院整形外科
  • 小倉 雅
    社会医療法人恒心会おぐら病院整形外科
  • 佐々木 裕美
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科運動機能修復学講座整形外科
  • 小宮 節郎
    鹿児島大学大学院医歯学総合研究科運動機能修復学講座整形外科

書誌事項

タイトル別名
  • ―保存的治療症例について―

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説明

<p>橈骨遠位端骨折後の長母指伸筋腱断裂の頻度はガイドラインでは0.8~4.9%と報告されており,受傷後数週間以内に生じることが多いとされ,見逃されてはならない合併症の一つである.今回われわれは2012年4月~2016年12月までに橈骨遠位端骨折に対して保存的加療を施行した115例(60歳以上の男性23例,女性92例,平均83.7歳)のうち,長母指伸筋腱断裂をきたした4例を検討した.全例女性で,平均年齢は69.5歳であった.3例は転位の少ない骨折で,骨折受傷から断裂までの期間は平均23.5日であり.従来の報告と同様の結果であった.断裂の発生要因としては,背側皮質のsharp edge等による機械的要因が考えられた.長母指伸筋腱断裂は比較的まれな合併症ではあるが,早期社会復帰,ADLに影響を及ぼす合併症であると考えられ,橈骨遠位端骨折を発症した場合は,合併症についての十分なインフォームドコンセントが必要である.</p>

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参考文献 (2)*注記

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