メンタルヘルスリテラシーの向上を目指した精神保健プログラムを受講した中学生の意識に関する研究

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  • メンタル ヘルスリテラシー ノ コウジョウ オ メザシタ セイシン ホケン プログラム オ ジュコウ シタ チュウガクセイ ノ イシキ ニ カンスル ケンキュウ

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抄録

<p>目的 精神保健プログラムを用いた集団指導を行い、介入を受けた中学生の意識を明らかにすることによって、今後より良いプログラムにしていくための基礎資料とすることを目的とした。</p><p>方法 公立中学2年生186人に対して、精神保健プログラムを実施した。実施後ホームルームにて、無記名自記式質問紙を用いた調査を行った。調査内容は、「性別」、「プログラムを受講しての意識」、「プログラムを受講するまでの最近1 か月のストレス対処方法」、「今後実践していきたいストレス対処方法」で構成した。</p><p>結果 精神保健プログラムを受講した調査対象者186人のうち174人から回答が得られた(回収率93.5%)。性別は男子84人(48.3%)、女子89人(51.1%)であった。</p><p> 精神保健プログラムの効果としては、60%以上の者が「ストレス解消法がわかった」「これからストレスの解消方法を実践していきたい」「成長するためにストレスも重要だとわかった」と答えていた。30%以下がそう思うと答えた項目は「ストレスについてもっと知りたい」「今日学習した内容をまわりの人に教えたい」「ストレスに対する自分の特徴がわかった」の3項目であった。また、プログラムを受講するまでの最近1か月のストレス対処方法と今後実践していきたいストレス対処方法の比較の結果では、「ストレッチをする」「体を動かす」「読書をする」「人に話を聞いてもらう」「呼吸を整える(深呼吸をする)」「身体を休める」の項目で、有意に増加し、「部活に参加する」「ゲームをする」「その他の対処をする」の項目で、有意に減少した。</p><p>結論 公立中学校で中学2年生を対象に精神保健プログラムを実施することで、精神保健に関する生徒の理解度が向上することと、ストレス対処行動への意識が変化していることが示唆された。</p>

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