ワインダ技術の変遷と最近のトラブル解決事例

  • 立川 泰
    株式会社IHI フォイトペーパーテクノロジー サービス事業推進部

書誌事項

タイトル別名
  • History of Winder Technology and Recent Trouble Shooting References
  • ワインダ ギジュツ ノ ヘンセン ト サイキン ノ トラブル カイケツ ジレイ

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説明

<p>ワインダは1960年代まで2ドラムワインダのみの時代であった。1970年代にシングルドラムワインダが開発され,1990年代にはセンタードライブを搭載したVariPlusが登場した。その後2000年代に入るとゴムカバードラムが導入された。ゴムカバーはその表面の変形による追従性で幅方向の厚みプロファイルの影響を緩和し,材料の持つ減衰力で発生した振動を低減する効果を持っている。同じニップ線圧でも広いニップ幅が取れ面圧を下げることが可能なので大径の巻取りに対応できるようになると言う利点も持つ。</p><p>ワインダの最新設備・改造技術は良く議論されるが,既設設備のトラブル改善事例が具体的に語られる例は多くないと思える。本稿ではトラブル改善事例としてスリッタを正しく設定することでのスリッティングの改善,2ドラムワインダのライダーロールニップ圧設定変更による振動・巻取り飛出しの改善,シングルドラムワインダでのコアチャックの摩耗・ガタ起因による振動の改善,フリクションダンパ設定変更による振動の改善例を紹介する。</p><p>ワインダの能力向上のために近年では加減速レートを上げているが,振動に制約され現実的にその加減速レートで運転できない例が多い。振動を低減するため油空圧ダンピング装置を開発し既に納入実績がある。この装置を新設だけでなく既設設備の改造にも展開していく。</p>

収録刊行物

  • 紙パ技協誌

    紙パ技協誌 72 (9), 997-1004, 2018

    紙パルプ技術協会

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