上場変更と株価の長期パフォーマンス—Post Listing Puzzleの日本市場における検証—

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タイトル別名
  • 上場変更と株価の長期パフォーマンス--Post Listing Puzzleの日本市場における検証
  • ジョウジョウ ヘンコウ ト カブカ ノ チョウキ パフォーマンス Post Listing Puzzle ノ ニホン シジョウ ニ オケル ケンショウ

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抄録

<p>米国では古くから上場変更と株価動向に関する実証研究が蓄積され,その数は膨大な量にのばる.最近では,上場変更後に長期にわたって株価が低迷し,負の超過リターンを示すことがPost-Listing Puzzleとして多くの学者の研究対象となっている.今のところDharan/Ikenberry[1995]が提唱するManagers’ Opportunism仮説がこのパズルに対する有力な解釈とされている.本稿の目的は日本市場でこの仮説を検証することにある.1989年から2002年までの691杜について検証を行った結果,米国で一般的に見られるPost-Listing Negative Driftは見られなかった.むしろ日本市場では上場変更企業の正の有意な超過リターンが検出され,Managers’ Opportunism仮説は当てはまらないのである.また,1999年に実施された東証への上場基準緩和の影響についても検証したが,基準緩和が上場変更企業のパフォーマンスに大きな影響を与えていることがわかった.</p>

収録刊行物

  • 現代ファイナンス

    現代ファイナンス 18 (0), 27-45, 2005-09-30

    日本ファイナンス学会 MPTフォーラム

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