北海道上部白亜系から産出した被子植物花粉化石 : Aquilapollenites花粉植物地区における白亜紀後期被子植物花粉の多様化について

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タイトル別名
  • Angiosperm pollen fossils from the Upper Cretaceous in Hokkadio : Diversification of angiosperm pollen during the Late Cretaceous in the Aquilapollenites province
  • ホッカイドウ ジョウブ ハクアケイ カラ サンシュツ シタ ヒシショクブツ カフン カセキ Aquilapollenites カフン ショクブツ チク ニ オケル ハクアキ コウキ ヒシショクブツ カフン ノ タヨウカ ニ ツイテ

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抄録

北海道小平地域,天塩中川地域に分布する上部白亜系蝦夷層群より採集した試料について花粉分析を行い,被子植物花粉の各花粉型の出現時期の検討を行った.その結果,白亜紀前期から継続して出現する花粉型のほかに三孔型,四溝孔型,三突出型,目玉状口型花粉と,白亜紀に特徴的な大型三溝型花粉Cranwelliaを得ることができた.それにより,三孔型花粉がセノマニアン期中期から,Cranwelliaはチューロニアン期前期から,四溝孔型花粉はチューロニアン期前期最後期から,三突出型花粉はコニアシアン期後期から,目玉状口型花粉はカンパニアン期後期から出現することを明らかにした.これらを国内の先行研究と比較すると,三孔型,Cranwellia,四溝孔型花粉の出現時期は従来の報告よりも早いことが分かった.本研究における被子植物花粉の各花粉型の出現時期と,海外における出現時期を比較すると,中国,ロシアにおける各花粉型の出現時期と大きな差は見られない.一方,三突出型花粉とCranwelliaの出現時期が北米と比べて非常に早い時期に出現することは,これらの花粉は東アジアで出現し,北米へと移動して行った可能性を指摘できる.

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参考文献 (33)*注記

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