ケリVanellus cinereus の営巣場所,ヒナの離巣,そして繁殖成功

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書誌事項

タイトル別名
  • Nest site, dispersion of precocial chicks and breeding success of the Grey-headed Lapwing Vanellus cinereus.

抄録

ケリの営巣場所選択,ふ化後のヒナの移動,繁殖成功を明らかにするために,2007 年から2011 年の5 繁殖期に,京都府南部の巨椋池干拓地において毎月2 回以上,調査地全体を網羅するルートセンサスをおこない,個体識別した親鳥31 個体の繁殖を継続調査した.ケリの巣はいずれも田面上に設けられていたが,それらの分布は田面中央に集中し,ふ化成功率も田面中央で高い傾向にあった.また,ふ化後のヒナは必ず親鳥とともに巣のあった田面から隣接田面へ移動し,日齢が増加するにつれて巣から離れる傾向があった.ただし,ふ化後30 日以内のヒナは営巣場所から半径約40m の範囲内に滞在していた.本研究で追跡した46 巣のうち約半数の21 巣はふ化に成功したが,その後にヒナが独立した可能性があるのは,わずか1 巣だった.このことから,本種の繁殖成功のカギは,ふ化後のヒナがいかにうまく成長できるかにかかっていると言える. 引

収録刊行物

  • 人と自然

    人と自然 26 (0), 1-7, 2015

    兵庫県立人と自然の博物館

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390564238070262912
  • NII論文ID
    130007556893
  • DOI
    10.24713/hitotoshizen.26.0_1
  • ISSN
    21854513
    09181725
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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