『仏母般若波羅蜜多圓集要義論』及び『八千頌般若波羅蜜多』における十六空

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タイトル別名
  • Sixteen Kinds of <i>Śūnyatā</i> in the <i>Prajñāpāramitāpiṇḍārthasaṃgraha</i> and the <i>Aṣṭasāhasrikā Prajñāpāramitā</i>
  • Sixteen Kinds of Sunyata in the Prajnaparamitapindarthasamgraha and the Astasahasrika Prajnaparamita

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抄録

<p>ディグナーガ(Dignāga)著『仏母般若波羅蜜多圓集要義論』(Prajñāpāramitā­piṇḍārthasaṃgraha)は,『八千頌般若波羅蜜多』の綱要書である.その中心テーマは十六空と十種の分別散乱である.本稿では『圓集要義』と『八千頌』における十六空について検討する.『圓集要義』の注釈書であるトリラトナダーサ(Triratnadāsa)著『仏母波羅蜜多圓集要義釈論』には,これらの空性の名称が『中辺分別論』と一致することが述べられている.しかし,すべての空性の名称や内容が『中辺論』に説かれるものと一致するわけではない.『八千頌』との関係については,『圓集要義』の第八偈において『圓集要義』が『八千頌』に準拠していることを述べている.</p><p>従って,『圓集要義』と『八千頌』を比較検討し,十六空について両書の関係を明らかにすることが本稿の目的である.『圓集要義』が『八千頌』から引用していると想定出来る箇所は六つの空性に関係する.それらを比較検討し,それぞれの対応箇所と両書の説示順序が一致するかを指摘する.さらに,要約されていないものについては,『圓集要義』における空性の解説内容から『八千頌』と比較検討し,該当する空性について指摘する.</p>

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