透析導入しレンバチニブ治療を行った甲状腺未分化癌の一例

  • 宇野 敦彦
    大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 浜口 寛子
    大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 青木 健剛
    大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 野澤 眞祐
    大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 北村 貴裕
    大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 嶋田 琢磨
    大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科
  • 山本 佳史
    大阪府立病院機構大阪急性期・総合医療センター耳鼻咽喉・頭頸部外科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of anaplastic thyroid cancer treated with lenvatinib after the induction of hemodialysis
  • 症例報告 透析導入しレンバチニブ治療を行った甲状腺未分化癌の一例
  • ショウレイ ホウコク トウセキ ドウニュウ シ レンバチニブ チリョウ オ オコナッタ コウジョウセン ミブンカガン ノ イチレイ

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説明

<p>症例は60歳代の男性,頸部に限局した甲状腺未分化癌に対し,手術と術後化学放射線治療を行ったが,術後半年で多発肺転移が明らかとなった。レンバチニブの短期の投与で効果がみられたが,慢性腎不全のため継続できなかった。本人,腎臓内科医らとの協議の上,透析導入後にレンバチニブを再導入した。休薬をはさみつつも内服が継続できている間は,腫瘍増大は抑制されていたが,副作用のため長く休薬すると増大した。肺転移出現後21カ月,透析導入後17カ月にわたり生存し,維持透析には全て自力で通った。レンバチニブの副作用として,透析導入前は蛋白尿,低蛋白血症,腎機能低下,透析導入後は,疲労感,嚥下困難感,体重減少が主であった。腎機能障害のある患者に,抗腫瘍効果は期待できるが腎毒性のある薬剤をどのように使用するかは画一的でない。本症例は透析導入後のレンバチニブ治療が効果的であったと考えた。</p>

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